Yoshitake Hashimoto

読書メモ 読書を繋ぐ 繋げる読書 交差する思想

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ニック・ランドと新反動主義 木澤佐登志著

自由と民主主義は両立するのか、という近代政治思想的な問いがある。 もっと言うと、資本主義的な自由と平等主義的なリベラル民主主義は両立するのか、ということだと思う。 本書は、この平等主義的な民主主義に見切りをつけたリバタリアニズム、新反動主義…

目からウロコが落ちる奇跡の経済教室(基礎知識編) 中野剛志著

現代貨幣理論(MMT)について理解のために読んだ。 経済ナショナリズム論で著名な著者による、まさに目からウロコが落ちる経済学入門でもあるが、現代貨幣理論の貨幣について定義が非常に興味深い。 それは、「通貨の価値を裏付けるものとは、租税を徴収する…

資本主義の歴史 ユルゲン・コッカ著

資本主義の起源と拡大を考察することは、歴史的に形成されてきた仕組み、そして現在の我々の立っている基盤を省みることでもある。 グローバリズムとナショナリズムの関係性を問い直し、行き過ぎた資本主義をどう「埋め込む」か、という問題に直面するのかも…

民俗学 宮田登著

民俗学など全く関心などなかったのに、異文化に触れたりしたせいか、自らのアイデンティティについて考えざるを得ないことに気づいた。 学問の大部分が明治以降、西洋から輸入され発展してきたが、唯一、民俗学だけが民間の研究者によって担われきた、という…